【陸奥A子×少女ふろく展】20世紀おとめチックの旗手|クロードクル

  • 在宅ワークのライター募集
1,315 views
2015年11月11日
【陸奥A子×少女ふろく展】20世紀おとめチックの旗手

少女漫画家陸奥A子が織りなす「おとめチック」の魅力。 今回、初公開となる原画や多くのふろく達とともにあますところ無く紹介されています。

WEBライター
みごろうのfacebookアイコン
  

かわいいの偉大なる先駆者

2015年10月1日(木)より、東京は文京区にある弥生美術館にて「おとめチック」の一時代を築いた陸奥A子の『陸奥A子×少女ふろく展~DOKIDOKI『りぼん』おとめチック♥ワールド!~』が、開催されている。
差し込み予定1
折しも季節は秋深く、銀杏の舞い散る道を踏みしめて行く美術館への道のり自体が、普段と違うセンチメンタルな気持ちを招く。

「実はキティちゃんより、陸奥先生の付録の方がほんの少し世に出るのが早かったのです」
「当時は、かわいい物が少なかった。少女漫画の付録のメモやかわゆい便箋等は愛されました」
「本展は平日でも100人以上、土日や祝日は200人を越える来訪者に恵まれています」
「全て、陸奥先生の作品の魅力があってこそです」

まだ若いながら、自身も母譲りの陸奥A子ファンであり、陸奥A子のこれまでの軌跡を辿った『『りぼん』おとめチックハートワールド』の編纂を担当した学芸員の外舘さんは、目をキラキラさせてこう語る。
展覧会の成功には恐らく、陸奥A子ワールドを世に伝えたいという外舘さんのひたむきなお気持ちも少なからず貢献されていることと思われる。
差し込み予定2

「おとめチック」ブームは必然

女性の社会進出も目覚ましい一方、男性と対等にキャリアを重ねるための鎧を身に纏うには柔らか過ぎた乙女心。
振り返れば、時には乙女心や女らしさ自体を恥じる風潮さえあったと思う。

しかし、あの震災で「今得たものが、永遠には続かない」「本当に大切な物って何なのか」と、我々日本人は思い知らされた。

そう。

戦い続いて来た日常が、足下から揺らいで不安になった時、傍らにうち捨ててきた「乙女心」が捨てられた恨みも言わずに「大丈夫?」と小さく声をかけて来た。
トゲトゲした表情を浮かべる私達女性に、そっと温かいミルクティーを差し出してくれた。
差し込み予定3

昨今の「かわいいもの」「おとめチック」のブームは、いきなりやって来たのではない。
それは昭和だけでなく今を生きる女性達にとってもやっぱり、必要なものだったのだ。

傷付きやすい心も、「かわゆい」も「ほんわか」も、一度はいらないと捨てたつもりだったのに。

儚い、繊細なタッチで描かれた原画達。
今見てもオシャレなお洋服や、美味しそうでカラフルなスイーツ。
ほんのり淡くて優しい色合いのカラーイラスト原画。
小さく、細々とかわゆい付録達。
差し込み予定4
差し込み予定5
差し込み予定6

展覧会の順路を進んで、原画や展示されている付録を見ていくうちに、自分の口元が綻んでいる事にふと気付く。

プレゼントを拾って、落とし主の為に何時間も雪の中で佇む少女。
転んで血が出た自分のおでこに構う事無く、踏んでしまった花壇を心配して花達に謝る少女。
時にはドジったり、泣いたりもするけれど、優しく甘く、くるくる笑顔の可愛い子。

誰も悪い人がおらず、最後にふんわりと幸せになるストーリー。
1度は諦めかけた憧れの彼の君も、本当は自分を思っていてくれて二人は両思い。

なんて、甘い、夢・・・・・・。
陸奥A子の世界は、少女漫画に必要な全てを内包している。

展覧会は、2015年12月25日(金)クリスマスが最終日。
期日迄もが、おとめチック!

でもね、おとめチックで良いのです。
己の「おとめチック」を解放した時、こんなにも清々しく素直な気持ちになれるなんて。

心がほぐれる、日だまりみたいな優しい展覧会。
一人でも多くの女性に足を運んで頂きたいものである。
必ず、眠っていた乙女心を呼び起こされるはずだから。

時代を超えてかっこいいオトコノコと愛らしいオンナノコに、胸がキュンとなる事間違い無し。

おかえり、進化した昭和の乙女達。
いらっしゃい、「かわゆい」に素直に向き合える平成の乙女達。

陸奥A子×少女ふろく展~DOKIDOKI『りぼん』おとめチック♥ワールド!~
http://www.yayoi-yumeji-museum.jp/yayoi/exhibition/now.html
●会期:2015年10月1日(木)~12月25日(金)
●会場:弥生美術館
住所 〒113-0032東京都文京区弥生2-4-3
http://www.yayoi-yumeji-museum.jp/yayoi/outline.html
●開館時間:午前10時~午後5時(入場は閉館の30分前まで)
●休館日:月曜日(祝日の場合は翌火曜日)、展示替え期間中、年末年始
●アクセス:
■電車
・地下鉄千代田線「根津駅」1番出口より徒歩7分
・地下鉄南北線「東大前駅」1番出口より徒歩7分
・JR「上野駅」公園口より徒歩25分
■バスで
・都営バス(学01)「上野駅前―東大構内」で、終点「東大構内」下車徒歩2分
・都営バス(学07)「御茶の水駅―東大構内」で、終点「東大構内」下車徒歩2分
・都営バス(上60)「上野公園―大塚駅(池袋駅東口)」で、「弥生2丁目」下車徒歩3分
・都営バス(上58)「上野松坂屋―早稲田リーガロイヤルホテル」で、「根津駅」下車徒歩7分
※駐車場はありません。

著者:みごろう

WEBライター
アイコン
みごろうのfacebookアイコン
五感にしたがい、美しい事柄や美味しい物で心を満たしていきたいと思いながら、ドラゴンワールドで日々見えない何かと戦っています。