あそぶ!ゲーム展『デジゲーの夜明け』遊べて学べるゲームの展示会|クロードクル

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2015年12月15日
あそぶ!ゲーム展『デジゲーの夜明け』遊べて学べるゲームの展示会

この機会を逃すと次にいつ会えるかわからない!世界的にも貴重なゲーム機たちを見に行こう。プレイしに行こう。

ライター
  
あそぶ!ゲーム展ロゴ

世界初のゲームから「パックマン」まで

埼玉県川口市で開催されている「あそぶ!ゲーム展-ステージ1:デジタルゲームの夜明け―」は、デジタルゲームの進化の歴史をたどる全3回のシリーズの第1弾で、世界初のゲームから「スペースインベーダー」、「パックマン」など、1950年代末~1982年のゲームを紹介します。

©BANDAI NAMCO Entertainment Inc ©BANDAI NAMCO Entertainment Inc.

“ゲーム展”と聞くと、ゲームマニア向けというイメージがあるかもしれませんが、会場の「SKIPシティ彩の国ビジュアルプラザ映像ミュージアム」は、埼玉県の小学生が校外学習などでも訪れる施設で、子どもから大人まで映像制作を楽しく学べる「参加体験型」のミュージアム。この企画展もゲームに詳しくない人からマニアまで幅広く楽しめるようになっています。

20以上ある貴重なゲーム機で遊べる!

©TAITO CORPORATION 1975 ALL RIGHTS RESERVED ©TAITO CORPORATION 1975 ALL RIGHTS RESERVED.

本展の見どころは、世界的に大ヒットしたデジタルゲーム「PON」(1972年/アタリ)をはじめとする、今ではなかなか見ることができない貴重なゲーム機が多数展示されていることと、それらを当時の筐体(外側の箱)でプレイできること。

「そうはいっても貴重なゲーム機ばかりならば、実際にプレイできるのは数台だけでしょう」と思う方もいるかもしれません。ところが、20機以上あるほぼ全てのゲーム機がプレイできるようになっているのです。“ほぼ”としたのは、年代物のゲーム機ばかりのため、調子によっては調整中で使用できないことや、日時を限定してのプレイにしているということなので。

世界初のゲームは原子力の研究機関で開発されていた

最初に紹介されているのは、世界初のゲームとされている『テニス・フォー・ツー』(1958年)。このゲーム機はブルックヘブン国立研究所のウイリアム・ヒギンボーサムらが開発しました。

彼は日本に原爆を投下した「マンハッタン計画」に加わっていた経歴を持っており、研究所(ニューヨーク州サフォーク郡)の一般公開の際に、原子力研究に対する住民の不安を解消させる目的で、見学者に喜んでもらえる展示品として本ゲームを開発したという経緯があります。

テニス・フォー・ツー テニス・フォー・ツー

実物を再現したエミュレータの展示がありましたが、当時はオシロスコープ(電気信号の変化の様子を観測する波形測定器)をモニターとしており、目の前に立つとリケジョだった私は、白衣を着て実験室にいたころを思い出しました。近年、携帯ゲーム機などでいつでもどこでも楽しめるゲーム。その最初が、実験機器などに囲まれた閉塞感のある研究所内で生まれたということに少し驚きました。

ゲームの内容はというと、ボリュームつまみとボタンを使い、飛んでくる点(テニスボール?)を打ち返すというもの。実際に遊んでみると、点の動きが妙にゆっくり感じ、ラケットが映し出されない違和感などありますが、意外と楽しいです。

「点」と「線」だけのシンプルな映像ですが、ここからデジタルゲームが始まったと思うと、とてつもなくすごいものに感じられます。

筐体に時代背景を見る

コンピュータースペース コンピュータースペース

1970年代からは、大ヒットした『PON』(1972年/アタリ)をはじめとする、商業用アーケードゲームが誕生します。

未来を感じさせる流線型のフォルムの『コンピュータースペース』(1971年/ナッチング・アソシエーツ)、大きなサメの口の中でプレイするという斬新な発想から生まれた『マンイーター』(1975年/PSE)など、今見ても古さを感じないデザイン性のある筐体になっています。

背景には、当時のアーケードゲームは酒場で楽しまれる大人向けのものだったこと、流行していた映画の世界観をゲームに表現していたことなどがあり、その時代を垣間見ることができます。

『スペースインベーダー』、『パックマン』も。510円でゲームプレイし放題

展示風景 「あそぶ!ゲーム展-ステージ1:デジタルゲームの夜明け―」展示風景

1970年代後半からは日本のメーカーのゲーム機も続々登場し、40代以上の方であれば、きっと懐かしいものがたくさん見られる展示となります。ゲーム機の紹介とともに、ビデオゲームの仕組み、映像技術などの解説も織り交ぜた構成になっていて、年代順にゲーム機の歴史をたどっているため、その進化が目に見えてわかります。

そして、『スペースインベーダー』(1978年/タイトー)、『パックマン』(1980年/ナムコ ※現在のバンダイナムコエンターテインメントです)については、それぞれ特集コーナーがあり貴重な開発資料を見ることができます。もちろん当時の筐体でプレイ可能です。入館料の大人510円 (小中学生250円)で何度でも。

⑦ステロイド アステロイド

この時代のゲームは解説なしでもすぐに遊べるものが多いので、当時を知らない世代であっても十分楽しめます。親子で訪れて、それぞれ気に入ったゲームを楽しむというのもいいでしょう。

ステージ2への期待をしないではいられない

ゲーム黎明期から1982年までのゲーム機を、実際にプレイをしながらたどっていくと、日本のゲーム機が発売されてからの4年だけでも、映像技術、内部の処理技術など格段に進化していくことがわかります。

しかし、ワクワクが高まっていく中、今回のステージ1の展示は終わりとなります。ここまでくると翌年1983年のファミリーコンピュータの発売以降~現在までの進化も、気になってきます。来年開催予定というステージ2も期待しつつ、会場を後にしました。

SKIPシティ SKIPシティ彩の国ビジュアルプラザ映像ミュージアム

あそぶ!ゲーム展-ステージ1:デジタルゲームの夜明け―
●会期:2015年10月3日(土)~2016年2月28日(日)
●会場:SKIPシティ彩の国ビジュアルプラザ映像ミュージアム
埼玉県川口市上青木3-12-63
電話:048-265-2500
http://www.skipcity.jp/
●開館時間:9:30~17:00(入場は閉館の30分前まで)
●休館日:月曜日(祝日の場合は翌平日)
●入館料:一般510円/小・中学生 250円(常設展示もご覧いただけます)
●アクセス:JR川口駅、西川口駅からバス利用

著者:若月美令

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好きなことは、行ったことのない場所に出かけること。作ったことのない料理を作ってみること。話したことのない人からさまざまな話を聞き出すこと。聴いたことのない音楽を聴くこと。そして、美術館・博物館で見たことのないものを見ること。初めて出会うものからインスピレーションをもらうことが元気の源のフリーライターです。

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